March 25, 2009

卒業式@20090325

二年前の二年生ゼミで担当した四回生と、三・四年生ゼミで担当した四回生を合わせると結構な数になるのと、夜間主の学生からも挨拶に来るという連絡を受けていたので午後は研究室待機。とはいえ、結局やってきたのは顔なじみの学生だけで、仲良し三人組に、某ミニコミサークルの某さんに、他大学の文学部を卒業なさったのちに夜間主に編入してこられた某さん、広島&島根のお二人、人間的にはいい奴だが、最後まで欠席がちだった国際派の某くんが順番に。写真がご趣味の某さんにお願いして、放送大のロビーやら中庭やらで記念撮影。雨が降らなくてよかったですね。

卒業生の皆さんもこちらもあれやこれやでばたばたしており、ゆっくり話でもというような雰囲気ではなかったものの、「お仕事頑張ってね」だけというのもどうかと思い、何かひとことと、ついつい思いつきで「まあ、しばらくは仕事に慣れるので一杯一杯だろうし、そうだねえ、十年後にでも気が向いたら、じっくり話でもしましょう」みたいなことを。ゼミで何を勉強したのやら、いまの段階ではよくわからないだろうけど、十年もすればきっと、ああ面白いこと勉強したなあときっと思い出してくれるだろうとか、思想史勉強した連中が、卒業後の十年でどんな成長を遂げるかちょっとみてみたいとか、なんだかオレ涙ぐましいことを考えてるなあ。十年たったら、ゼミで勉強したことなんて、すっかり忘れてしまっている可能性の方が高いのに。

三回生の一年間だけしかゼミを履修しない学生はまあ仕方ないとして、二年間履修してくれた学生については、まあ思想史に関心を持ってくれたかなあというぐらいのところまでは引っ張れたのではないかと思いつつも、はじめから思想史に関心を持ってゼミにやってきて、二年ぐらい勉強して、卒業の頃にはちょっとディープな話ができるような学生が育てばいいのになという期待は、少なくとも桃の邦楽部では持つことができないのではないかという確信をここ数年強めている。まあそれがいまの自分の限界だと諦めつつも、なんだかつまらんなあととぼとぼ歩いていると、某せんせいと信号のところで久しぶりに出くわす。あまりよく考えずに、「桑島くんの『崇高の美学』の書評をやらされているのでつが、特に面白かったネタとかありましたっけ」と話をふると、立ち話にもかかわらず、ご専門の観点から洪水のような言葉があふれ出て、最後に、そうですねえ、ブルトンが石好きだったって話は面白かったですねえ、と。うーむ、確かに。

しかし、ブルトンといえば、戦間期フランス。『崇高の美学』冒頭の榛名山東麓で地味な石ころを拾う話とどう繋がっていたっけと、帰宅後確認すると、ブルトンが「石の言語」を書いたのは1957年で、バルトルシャイティスの死後発表された『錯視(アベラシオン)』への応答として。50年代といえば、岡本太郎(彼も30年代フランスの思想風土の中で自己形成した一人である)が東京国立博物館で縄文式土器に出会って「縄文土器」を書いたのも50年代。石とか縄文式土器に向かう何かがシュルレアリスムにあるとすれば、石好きのシュルレアリストとメカ好きの未来派と比較して、ごにょごにょすると、なにか出てくるのではないかとひたすら妄想。書評はこのネタで書け……るかな?

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February 11, 2009

期末試験等@20090203_0211

梅田某百貨店のバレンタインの季節のチョコレートの売り上げが約七億円だと知り、ふとサン・ジョルディの日(wiki)ってどうなったんだっけとか、長門有希の100冊(参照)とか欲しいなあとか考えてしまう2月前半。いまや恵方巻(wiki)以下の知名度でしょうなあ……。

今期は学部のみならず一般教育科目の補助監督業務も。

@20090203 2限 政治学II 期末試験、といっても「問題予告あり」&「持ち込みすべて可」の復習テストですが……。

需要があるようなので、A4サイズの600字解答用紙(word形式)に続き、1200字解答用紙(word形式)を作成。ご自由にお使い下さい。90分の講義も、話は前半60分ぐらいにして、後半30分ぐらいを論述(しかも前半を聴いてないと解けない問題)にあてると、居眠りとか私語が劇的に減りますよ。あと、どのぐらい自分の話が通じているかも確認できるし。あと、添削・返却なんてやらなくても、できのいい答案のコピー(もちろん個人情報は削除)をときどき配布すれば教育効果は十分あります。

自作のアンケート集計。映像資料を見て、いろいろ考えるというのは新鮮な経験だった模様。「オタクみたいなことをずいぶんよくご存じですね」という反応数件。「みたい」は不要でつ。

〈戦争そのものをめぐる正義〉(開戦法規)と〈戦争の中における正義〉(交戦法規)をめぐるウォルツァーの議論はかなり衝撃的だったらしく、「〈戦争の中における正義〉の観点から広島・長崎への原爆投下を批判するウォルツァーの議論に説得力は感じるけれども、やはりわたしとしては、戦争そのものがいけないことだという絶対的平和主義の立場にこだわりたい」という感想が少なからず。絶対的平和主義を是とする文化においては、〈戦争の中における正義〉をめぐる議論というのは非常に理解されにくく、あるいはひょっとすると、それほど熱心に論じる必要はないのかもしれないなあと。

けだし、これが〈戦争に倫理もへったくれもない〉というリアリズムや〈わが国が行ってきた戦争は正しいものばかり〉という自賛史観の影響力が強い国だと話はちがうだろうなあという気が。こういう文化が支配的だと、〈戦争なんだから、何をやっても「勝てば官軍」〉というような話になってしまう危険があって、だからこそ非戦闘員の虐殺とか捕虜の虐待に歯止めがかからなくなるわけで、そういう文化の中でこそ、〈戦争の中における正義〉は盛んに論じられなければならないのだろうと。

ただ、どうなんでしょうか、絶対的平和主義は、非戦闘員の虐殺とか捕虜の虐待に対する倫理的制約となるんでしょうか。あるいは、そもそもそういう問題は発生しないという理解でいいんでしょうか……。

○4限 期末試験補助監督。

@20090204水 一限 期末試験補助監督。

@20090205木 翌日〆切分の採点(63名分の小テストと期末テスト)を必死で終え、「配達記録」で発送。

○臨時SM

@20090211水 翌日〆切分の採点(49名分の小テストと期末テスト)を必死で終え、発送。こっちはエクスパック♪

今期の教育業務、残るは本務校の成績処理(昼通史、夜通史、ゼミ)のみ。

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January 30, 2009

講義と演習@20090127

NHK教育番組のおねえさんのような考えごとのジェスチャーに違和感を感じつつも、まあ菅野美穂だからいいかとかいいながら、『特命リサーチ200X』wiki)の続編(?)『キイナ』を見てしまう一月最終週。テレ朝は政治とか社会もの、フジは医療ものが鉄板になりつつありますが、日テレは怪奇現象もので来ましたか。

@20090127火

○2限 政治学II 非常勤 自由論の現在。

「まさに外的束縛をほとんど受けてなかったヤンキー時代の桜木花道と、厳格なルールに縛られ、各人のプレーが客観的な卓越性の観点によって位置づけられ(「地平」)、しかもチームメイトを含む数多くの他者の「承認」に晒されてしまうバスケットボールの選手になってからの桜木花道とを比較してみてください。バーリンの観点からいえば、自由なのは明らかに前者なんですが、テイラーの自由論では後者の方がより自由だということになります。あ、ここは女子大ですから『スラムダンク』の例はわかりにくかったですか、では『のだめカンタービレ』でいいますと……」といういつも通りの説明をすると、小レポートの答案に、「いやせんせい、スラムダンク知ってるッス、最高ッス。花道は男の中の男ッス」という『ヴォイス』の羽井彰(佐藤智仁)のような男前の反応が。こういう場合、ジェンダーバイアスにとらわれているのは…………どっちもどっちですか。

これで火曜2限は、期末試験を残すのみ。

○4限 西洋政治思想史 復習テストとアンケート。

欠席した場合でも授業中に課した小レポートを自分で解いて事後的に提出すれば出席点を与えるということをずっとやっているのですが、「欠席者に対して甘すぎる」という苦情が。うーん、でも、出席したかどうかを重視すると、それは「出席者に対して甘すぎる」(出席さえすれば、そのことだけで高い評価を得ることができる)ということにならないだろうか。ちゃんと勉強したかどうかということをできるだけ成績に反映させたいので、欠席しても、ちゃんと小レポートを自力で解いてきたら、それなりに評価してあげたいのですが(授業をきかないで解くの、結構大変だと思うし)。

自分が毎回出席しているのに、他人が欠席しながら単位を取るのを見て、なんとなく許せないという感情を抱くのはわからんでもないですが、自分がどれだけのものを得たかが一番大事なんだから、そんなことどうでもいいではないですか。それに、大学時代って、ちょっと自分を見つめ直したいから三日ほど休むとか、この本を読み切ってしまいたいから一週間ほど部屋に籠もるとか、そういう理由で欠席することがあってもいいような気がするのですが、どんなもんでしょうか。あと、栗原彬さんのこういう考え方にも、ぼくははげしく同意しております。

だから、もうしばらくはこのやり方で続けたいと思います。ズルをしているあいつが許せないとかつまんないことを考えないで、これを活用して、自分なりの勉強してくれるとありがたいです。

○5限 欧米政治事情演習II 今年度の総括。

正直な感想としては、ゼミ生が増えすぎました。ぼくがちゃんと指導できそうなのは、たぶん10人ぐらいが限界のようです。あと、三回生後期、四回生前期に就活で欠席者が増えるのも事情を困難にしています。

2~4回生でひとつのゼミにすれば、上級生が下級生を指導してくれたりするのでしょうし、いろいろ教育効果も上がるのでしょうが、法学部というところは授業がメインで、ゼミは基本的には短期的な少人数教育の場として位置づけられているようなので、このままいくしかないのでしょうなあ。

それでもきっと、シェイクスピアに触れたひとの人生は、そうでないひとの人生よりも少しばかり濃厚になるにちがいないとかいってテキトーな締めを。

これで今年度の火曜4・5限は終了。

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January 26, 2009

インフルエンザ

受講生から「インフルエンザを発症したのですが、欠席しても構わないでしょうか」というメールが数通。

というわけで、「是非とも欠席して下さい。代替措置についてはメールで問い合わせて下さい」という指示を。

マスクして熱っぽい顔で「インフルエンザなんですが、頑張って出席してきました」という学生の姿を毎年目にするのですが、そういうのって、御自分のためにもならないし、周囲のためにもならないので、ちゃんと代替措置をとりますから、病院に行って診てもらい、安静にして、治療に専念して下さい。

あと、下宿生のひとは、ご家族に連絡し、可能ならば何か助けてもらった方がいいと思います(そういう診断を受けたのならば、動けるうちに帰省するのも一手です)。未経験者にはわからないと思いますが、インフルエンザというのは、本当に一週間ぐらい動けなくなったりしますから。

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January 23, 2009

講義と演習@20090120_0122

待望のアニメ版ライドバック(公式)が岡山では放送されないことに憤りつつ、今クールはヴォイス浪花の華を見て生きていこうと決意する1月下旬。

@20090120火
○2限 非常勤先は土曜日の時間割なので実施せず。

○4限 西洋政治思想史 公共性 サブカルチャーと公共圏。最終回は現代政治思想の知見を踏まえながら、身の回りの問題を、自分の頭で考えて欲しいというようなつもりで。しかしまあ、この手の試みはいつも空回りに終わる。来週は復習テスト。

○5限 『12夜』後半。

フェステのうたう「おしまいの唄」を聴いた後、つい「おまいら、トム・ウェイツ(wiki)という歌手をしってるかい。"Tom Traubert's Blues"(youtube)とか "Downtown Train"(youtube)は、ロッド・ステュワートのおされなカヴァーがあるから、きっと聴いたことがあると思うけれど(youtubeyoutube)。こちらはおされではないけれど、「ありがてぇ」(youtube)とか「がんばれがんばれ」(youtube)とか「12号室」(youtube)を歌っているSIONという歌手(wiki)にも圧倒的な影響を与えたひとなんだよ」などと。

ゼミ生一同「ぽかーん」。

ゼミ論最終稿のチェック。来週には仕上げる予定。

@20090121水 
○2限 政治学II(補講) リベラル・ナショナリズム。若い衆の間には、ナショナルなものが怖いなんて実感ないんですなー。

火曜非常勤はまだ授業一回と期末試験が残っていて2月に突入する予定。成績〆切は2月12日(木)、げげっ……。

研修と定例SMの後、

○7限 西洋政治思想史(夜間主) 復習テスト。

選択問題のうち、選択率が高いのはどの問題だろうと集計したところ、クリック・リポートと電車男が多く、自由論が圧倒的な不人気(選んだのは一人だけ)。

今期の夜間主はこれで終り。来年はゼミ担当だから、夜間主コースの講義は再来年度までなし。

@20090122木 3・4限 政治と経済 ジャーナリズムと政治。

義務化されたということなので、授業評価アンケートを実施。これで木曜非常勤も今期は終り。新倉敷に次に来るのは9月末でしょうなあ。

木曜非常勤の成績〆切は「2月6日(金)正午」

あとは、火曜非常勤のシラバス(ウェブ入力)の〆切が02/12木、木曜非常勤のシラバス(添付ファイル)の〆切が02/06金

ゼミの第一次募集の結果が出た模様ですが、チェック作業は来週やるつもりです。既に学生から二次募集のメールが来たので、定員に余裕はあるはずですが。できれば二次募集の応募はメールでお願いしまつ。

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January 15, 2009

講義と演習@20090106_0114

羊のようなラクダ、アルパカ(ハムスター速報)のもふもふ感にうちのめされる一月前半。

@20090106火 2限 政治学II(非常勤) ジャーナリズムと政治。

補講が21日水2限(この大学の表記では「3・4限」)にケテーイ。

@20090108木 3・4限 政治と経済(非常勤) ジャーナリズムと政治

0115は卒業生の実技試験で休講になるのだとか。というわけで最終回は0122。

@20090113火

○2限 政治学II(非常勤) ジャーナリズムと政治。

資料として紹介した『大統領の陰謀』のロバート・レッドフォード(ウッドワード役)の顔を見て「ブラッド・ピットに似てるけど、あれ誰」という反応が。うーん。

今期から幾つかの映画を資料に使ってみたのだが、割と説明が大変だった。しかし、反応はまあまあの模様。もうちょっとやり方を考える必要がありそう。

今期に勉強したことを復習してもらうため、こちらでも復習問題を配布。自分でDVDを借りて観て欲しいので映画関係も出題。事前に各自で解いておいてもらい、復習テストはこの中から二題を選んで解答させるという按配。

A.『クリック・レポート』の主な見解を簡潔にまとめ、あなたの意見を述べなさい(500~600字)。

B.「古典的民主主義学説」に対するシュンペーターの批判について簡潔にまとめ、あなたの意見を述べなさい。賛成でも反対でも構いませんが、説得力のある意見表明に努めなさい(500~600字)。

C.代議制について、父ジェイムズ・ミルが代議士の有権者に対する責任を重視する委任説を唱えていたのに対し、息子ジョン・ステュアート・ミルは、代議士の「独立」を強調する独立説を唱えた。なぜ代議士は、地元有権者の個別利益から「独立」でなければならないのか、ジョンの学説を簡潔にまとめ、コメントを試みなさい(500~600字)。

D.政策過程についてのリンドブロムとウッドハウスの説について簡潔に説明し、様々な政策過程を分析する上で何が重要かを指摘しなさい(500~600字)。

E.「交戦法規」(「戦争における正義」)の考え方によれば、戦時下において、非戦闘員を攻撃の対象にすることは許されることではないし、大量虐殺兵器を用いることも認められてはいない。しかし、歴史においては、戦争に勝つために「交戦法規」が破られ、非人道的な大量虐殺兵器が用いられることがしばしばあった。第二次世界大戦期、イギリスがドイツの諸都市におこなった空爆と、アメリカが広島と長崎におこなった原爆投下では、きわめて多くの非戦闘員が犠牲となった。この二つのケースについて、正戦論者ウォルツァーはどう考えたかを簡潔にまとめ、あなたの考えを書きなさい(500~600字)。

F.ミラーのリベラル・ナショナリズムの考え方について簡潔に説明し、あなたの意見を述べなさい(500~600字)。

G.アイザィア・バーリンの消極的自由論に対し、チャールズ・テイラーがおこなった批判について簡潔に説明し、あなたの意見を述べなさい(500~600字)。

H.何か特定の問題について時間をかけて理性的に議論することは、どのような利点をもたらすでしょうか。また、理性的な話し合いを妨げるものがあるとすれば、それは何でしょうか。映画『12人の怒れる男』あるいは『12人の優しい日本人』を観た上で、あなたの意見と感想を述べなさい(500~600字)。

I.1962年のキューバ危機は、第三次世界大戦という全面的な核戦争へと発展する危険をはらみながらも、10月28日の朝、キューバからソ連のミサイルを撤去するというフルシチョフ首相の声明でほぼ無事に終わりました。この危機においてケネディ大統領の外交政策はなぜうまくいったのでしょうか。映画『13デイズ』を観た上で、あなたの意見と感想を述べなさい(500~600字)。

J.1972年のウォーターゲート事件(民主党本部盗聴事件)について、アメリカの数多くの新聞記者の中で、なぜ『ワシントン・ポスト』のウッドワードとバーンスタインだけが真相(ニクソン大統領の陰謀)にたどり着いたのでしょうか。映画『大統領の陰謀』を観た上で、あなたの意見と感想を述べなさい(500~600字)。

○4限 西洋政治思想史 フェミニズム。緊張してやや早口になってしまったため、予定よりもずいぶん早く終わってしまう。「第二波」の話は多少衝撃的だったらしく、小テストの答案に「わたしの母親は専業主婦で……」といった陽水の『人生が二度あれば』(youtube)的な文章が幾つか。

○5限 欧米政治事情演習II ゼミ論の第一次草稿を回覧。『12夜』を少し観る。

某ゼミ生から「一月は就活で一度も出席できません」というメール。似たようなメールは他のゼミ生からも。大学の講義と就活、どっちが大事かと言えば、そりゃあ就活だというのがあたくしの見解なので、そのように返事し、代替措置を伝える。

@20090114水 7限 西洋政治思想史(夜間主) 公共圏。「理性の私的使用/公共的使用」を説明するために、理性の使用が上下関係によって統制されている「体育会」系の言論空間と、そういった上下関係に対する嫌悪感に充ちた「文化」系の言論空間を事例にしたのですが、うまくわかってもらえただろうか……。

こちらでも復習用の問題を案内。復習テストではこの中から二題を選んで解答してもらう予定。

A.『クリック・レポート』の主な見解を簡潔にまとめ、あなたの考えを述べなさい(500~600字)。

B.〈自由とは外的束縛のない状態である〉というバーリンの消極的自由論に対するテイラーの批判の概要について説明し、あなたの考えを述べなさい(500~600字)。

C.ロールズ的なリベラリズムに対するコミュニタリアン(共同体主義者)の批判の概要について説明し、あなたの考えを述べなさい(500~600字)。

D.「古典的デモクラシー論」に対するシュンペーターの批判の概要について説明し、あなたの考えを述べなさい(500~600字)。

E.「第一波フェミニズム」と「第二波フェミニズム」の違いについて簡潔に説明し、あなたの考えを述べなさい(500~600字)。

F.少し前に話題になった『電車男』は、主人公の「電車男」が、インターネット掲示板で、恋の駆け引きをめぐる様々な人たちとのおしゃべりを通じて、少しずつ社交性の「レベル」を上げていくお話でした。こうしたインターネット掲示板や日々の様々なつきあいの場での、一見どうでもいいようなサブカルチャーについてのおしゃべりは、ひとびとの政治的判断力――政治について自分で考える力のことです――を改善するのでしょうか、それとも改悪するのでしょうか。サブカルチャーと公共圏の両義性に着目しつつ、あなたの考えを述べなさい(500~600字)。

Fにある、サブカルチャーの両義性というのは要するに「対抗文化/低俗文化」のことで、公共圏の両義性というのは「文芸的公共性/操作的公共性」のこと。要するにききたいことは「あなたがたの間に、対抗文化とか文芸的公共性はありますか、それとも低俗文化と操作的公共性しかありませんか」というようなこと。

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December 12, 2008

講義と演習@20081125_1211

『CASSHERN Sins』の救いのなさに絶望する12月前半。

@20081125
○2限 政治学II キューバ危機の政策過程(前半)。動画資料を用いる。背景と人物関係をちゃんと把握させることが肝心。ツンデレとか眼鏡っ子とかドジっ子とか、最近の若い衆はキャラクター設定にうるさいですから。

○4・5限 学祭(津島祭)後片付けのため、休講。津島祭、実は一度も行ったことがないのですが、今年は楽しかったのでしょうか。キマグレンが来たそうですが、なんだか季節的に微妙ですなあ。桃井はることかしょこたんとかぱふゅ→むPerfume が来るのであれば、ちょっと見に行きたいという気もしないではないですが。

@20081126水
○7限 西洋政治思想史@夜間主 現代の自由論。

7限が終わるのが20:50なのに、西門発のバスの時刻が20:45になってしまった。仕方なくやや離れた別のバス停まで歩く。

@20081127木
○3・4限 政治と経済 戦争と正義。『はじめて学ぶ政治学』の中の、早川さんがウォルツァー『正しい戦争と不正な戦争』を論じた章。面白くないわけがない。

話の中心は、ウォルツァー本の見所のひとつである「スライディング・スケール論法」批判(早川さんは「伸縮論」と訳している)。

戦争においては、開戦をめぐる「この戦争は正しいのか」という「ユス・アド・ベラム」(一般に「開戦法規」と訳されるが、ウォルツァーは自分の議論が道徳的な話だとことわっているので、「戦争への正義」というわかりにくい訳語があてられている)と、戦争の中で問われる「この戦い方は正しいのか」という「ユス・イン・ベロ」(これも一般には「交戦法規」だが、「戦争における正義」と訳されている)という二つの正義が問題となる。まあ、いったん戦争になってしまえば、「ユス・アド・ベラム」については「この戦争は正しい戦争だ」といわざるをえない訳だから、実質的に考えなければならないのは、「ユス・イン・ベロ」だけと言ってもいいような気がする。要するに、「正しいということにせざるを得ない戦争において、どこまでのことが許されるか」という問題で、たとえば「非戦闘員は攻撃対象から外さなければならない」というのが典型的な「ユス・イン・ベロ」。

ところが、「正しい戦争なんだから、勝つためには何をやっても構わない」というふうに「戦争の正しさ」(ユス・アド・ベラム)を根拠にして、戦時下で本来やってはいけないことを正当化するということがしばしばなされてきた。つまり「ユス・アド・ベラム」の大義を根拠に(「正しい戦争なんだから勝たなければならない」)、「ユス・イン・ベロ」の侵犯を正当化するような「スライディング・スケール論法」が用いられてきたわけだが、しかしそんなふうにスケールを功利主義的にスライドさせる論法ってどうよというのが、ウォルツァーの問題提起。この問題を決する「最高度緊急事態」を、第二次大戦におけるイギリスによるドイツ都市への空爆と、アメリカによる広島への原爆投下を事例に論じた第16章が主な素材。

邦訳が出たことで、この「スライディング・スケール論法」についての議論が流行ると面白いだろうと思うのですが。

@20081202火
○2限 政治学II キューバ危機の政策過程(後半)。動画資料を用いる。

○4限 西洋政治思想史 現代の自由論。

○5限 ゼミ バーリン『父と子』について

教員:ツルゲーネフは小説『父と子』を誰に読んでもらいたかったのだろう。
学生A:バーリンの分析だと、たぶん当時のバザーロフたち、つまり、優れた頭脳と鋭い感性を持ちながら、古いモノの破壊に熱中している急進派の若者たちということになると思います。
教員:なるほど。で、ツルゲーネフの言葉はバザーロフたちに届いたんだろうか。
学生A:いえ、読まれたことは読まれたようですが、どちらかといえば反発をくらったようです。
学生B:せんせい、バーリンはこの評論『父と子』を誰に読んだもらいたかったのでしょうか。
教員:ええと、何年の作品だっけ、これ。
学生B:1972年ですが、元になったのは1970年のロウマーネズ講演だそうです。
教員:訳者解説にもあるように、学園紛争の頃だよね。だから、バーリンは、この文学なおはなしを、現代のバザーロフたちに読んで欲しかったんじゃないだろか。
学生B:で、バーリンの言葉は現代のバザーロフたちに届いたんでしょうか。
教員:どうなんだろう。ずいぶんな遠回しだよねえ。講義の言葉って学生には届かないよねえ。
学生A:若者に遠回しのメッセージを伝えようと苦悩するバーリンの姿に、今日の講義でギャグが受けなかっただけのご自分の姿をオーバーラップさせるなんてのはやめてくださいね。
教員:いや-、あれ、ウケると思ったんだけどなあ……。

@20081203水
○7限 西洋政治思想史@夜間主 平等論。

@20081204木
○3・4限 政治と経済 リベラル・ナショナリズム。施さんがミラーの『ナショナリティについて』を論じているのだから、これも面白いにきまってるわけですが、その面白さを伝えることができたかといえば、正直ビミョー。

@20081206土 極秘業務で夕方まで拘束。某学会関西部会には出れず。

久しぶりの家族との再会。学会報告がうまくいかなかったらしく落ち込む相方。しかしイタリア料理とカラオケで多少復活。

A:うまくまとまんなくて、「○×節がきけなかったのが残念」とか、言われた。
B:そういう言い方、よく耳にするんだけど、なんだろうなあ「○×節」って。
A:演歌みたいに小節(こぶし)きかせてるわけじゃないし。
B:研究者としての一貫した問題意識とか議論の独自性を褒める場合にも使うだろうし、「またあの話か……」とワンパターンを揶揄する場合にも使うだろうし……。微妙ですなあ。
A:カタカナで「ビミョー」だと、明らかに揶揄。
B:ペンネーム「山田ビミョー」というのを思いついたぞ。ぐぐってみたけど、まだ誰も使ってない。(ウルフルズの『大阪ストラット』のPVを見ながら)そういえば、この「マクドええ味だしとんで」の「いい味出してる」も困るというか。この間、学生に「いい味出してます」とアンケートに書かれたんだけど、これはどうとればいいんだろうか。
A:激しくビミョー。

ついでにDVDで久しぶりに『いまを生きる』を見る。よく考えると非常にわかりにくい筋立て。キーティングせんせいは果たして理想の教師として描かれているのかどうか、とか。なぜホイットマンとかソローなんだろうか、とか。

@20081209火
○2限 政治学II 調整で月曜の時間割のため、実施せず。

○4限 西洋政治思想史 平等論。

○5限 ゼミ シェイクスピア班ドラフトチェック。四回生の原稿はまあまあで、Nさんのやつは質料優位、Kさんのやつは形相優位。Kさんの議論の仕方には非常に好感を持ったわけですが、ああいう突っ走り方はあたくし自身の悪い癖を想起させるところがあって、褒めたものかどうか悩ましいところです。しかし、その技は三回生を圧倒したようで、ゼミ報告の中で、四回生がああいう芸を見せてくれると教員としては非常にありがたいです。思想史は学生の勉強量とか学力の差が見えにくいとかいうひとがときどきいますが、優秀な学生がちゃんと勉強すればこんなことができるということが直に見れるわけですから。

NさんとKさんから改善の指針を求められたので、「Nさんは、もう少し資料から離れて、Kさんのように論理を走らせるように。Kさんは……そのまま暴走して下さい」と。なんともひどい教員です、あたくしは。

@20081210水
○ゼミ説明会 まあいつも通り。専ら楽に単位を取りたいという受講生は来年度もまた来るのだろうし、排除もできないだろうし。

○7限 西洋政治思想史@夜間主 デモクラシー論。

@20081211木
○3・4限 政治と経済 バーリン自由論。森君がバーリン『自由論』を論じているのだから、いうまでもなく面白かったです。てゆーか、もうちょっとバーリンを擁護しているだろうと思ったのですが、全然擁護してないところが感慨深かったというか。いや、ひょっとするとこれが擁護になっているのかも。

年内の講義はあと一週。12/24・25は共に会議で、教授会のある24日の夜に学部の忘年会が予定されているのだとか。

いっそのこと24・25日にはオープンキャンパスをやって、岡大名物のクリスマスツリーみたいな観光スポットを作って、サンタのコスプレをした学長が高校生にグッズを配るというようなことをやってはどうかと思うのですが。

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November 24, 2008

講義と演習@20081118_1122

softbank 携帯で Gmail にアクセスできないのは(なぜか「コンテンツエラー」が慢性化している)、「ソフトバンカーなんだったら yahoo メール使わんかゴルァ」というメッセージなんだろうかと疑心暗鬼になる11月中旬。

@20081118(火)
○2限 非常勤 政治学II 政策形成 リンドブロム&ウッドハウス。

○4限 西洋政治思想史 課題図書『動物農場』解説。

○5限 欧米政治事情演習II 『父と子』班

バザーロフ ニヒリズム
パーヴェル キリスト教
ニコライ キリスト教+ヒューマニズム
アルカージー ヒューマニズム

と整理して、バザーロフは前半でキリスト教には勝てたけど、後半でヒューマニズムには負けたとまとめてはどうかと某受講生。

なるほど、「お前は試合では負けたが、ケンカには勝ったんだ」(丹下段平――ただし、このセリフはちばてつやの意向で差し替えられた。こことかここを参照)みたいなもんでしょうか。

@20081119(水) 定例SM。来年度から某大手のフリーメールを導入するとか。

○7限 西洋政治思想史@夜間主 課題図書『動物農場』解説。

@2008110(木)
○3・4限 非常勤 政治と経済 政策形成。

@20081122(土) 補講(10/02、1023の分)のために新倉敷へ。
○1・2限 某動画資料を用いてキューバ危機の政策過程。「政治色の強い作品だった」という感想が数件。いやまあ、そういう科目ですから……。

土曜日は(予想通り)図書館、売店、食堂ぜんぶ休み。昼食は駅で買ってきたお茶とおにぎり。非常勤講師室で出前をとるとかできたんでしょうか……。

○3・4限 クラスが違うだけなので、午前と同じメニュー。

バス停で時刻表を見ると「土日祝は終日運休」。まあ歩いても15分ぐらいですが……。

というわけで下りの一本道。コンビニも見あたらないし、民家もまばら。脱走中らしき飼い犬(∵首輪が付いていた)とすれ違う。新幹線が停まる駅とは思えないのどかさ。

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November 18, 2008

『動物農場』レポート

へぇー、既に売ってるんだ。

http://www.reportreport.jp/tags/detail/3559.html

あたくしはレポートを保存しているので、誰のレポートか照合することは可能なんですが……。

というわけで、来年から課題を変えます。

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November 15, 2008

講義と演習@20081104_1113

『チーム・バチスタの栄光』@火(公式)と『風のガーデン』@木(公式)を見ながら頑張る11月前半。『相棒』と『流星の絆』は録画だけ。『のだめ巴里編』とか『CASSHERN Sins』には手が回らず。

@20081104火
○2限 政治学II 『はじめて学ぶ』デモクラシーII(シュンペーター)。I(ルソー)は省略。

急いで本務校に戻り、某高校の大学訪問の準備。いつも予定されている時間の五分前には必ず会場に高校生が到着するので、早めの対応。付添いの先生一名と一年生十三名。この後、引き続き4限目に授業見学が予定されている。「大学の講義は90分ですが、それを本当に全部見学なさるのですか?」という問いかけに、付添いの先生は「はい、もちろん」と。

というわけで……

○4限 西洋政治思想史 高校一年生が90分見学するという話なので、テキストではなく、『はじめて学ぶ』の市民教育の章を使って、『クリック・レポート』についてしゃべる。シティズンシップ教育の義務教育化の是非。目標は、高校生が居眠りしないような話をすること。わかってもらえたかどうかはともかく、たぶん居眠りはほぼ皆無だった模様。よかったよかった。

どうも今期は気持ちに余裕がなく、なかなか講義の調子が上がりませんでしたが、この日に関しては、「よーし、なんかやったるぞ-」的な気合いがうまく入りました。気構えって大事だなーというか。

○5限 欧米政治事情演習II 『ジュリアス・シーザー』『コリオレーナス』班。報告予定者四名。報告したのは……一・五名?

@20081105水
○7限 西洋政治思想史@夜 権力。

@20081106木
○3・4限 『はじめて学ぶ』デモクラシーII。

@20081109日 法事のために前日から実家。某筋の勧めで朝の特撮アワー(戦隊ものとライダー)を初体験。感慨に浸る。変身のための道具が多様なのと、仮面ライダーまで刀を振り回しているのは玩具を売りたいからなのだろうが、変身が何段階かに分かれていたり、別モードがあるのはなぜなのかと某筋にきくと、「ソフビとかフィギュアが売れるから」なんだそうな。おじさんはそんなにたくさんのライダー、区別できないよ。

@20081111火
○2限 政治学II 『はじめて学ぶ』代議制。

○4限 西洋政治思想史 近代イギリスに於けるリベラリズムの展開。

○5限 欧米政治事情演習II ブルーム班。報告者五名は大杉でした。

@20081112水
○7限 西洋政治思想史@夜 近代イギリスに於けるリベラリズムの展開。

@20081113木
○3・4限 『はじめて学ぶ』代議制。

休憩時間にロビーで時間をつぶしていると、四回生らしいグループが集合写真をとっている。そのうちの何人かが「戦隊ものっぽく撮ろうよー」と。彼ら/彼女らも日曜朝の特撮アワーをみて育ったのだろうか……。

11/22土に補講を入れることに。くらしき作陽大・作陽短大の授業時間を確認。

1限 09:30-11:00
2限 11:10-12:40
3限 13:25-14:55
4限 15:05-16:35
5限 16:45-18:15

非常勤先の授業時間というのは割と覚えにくいので、ノートルダム清心女子大の方もチェックしておかないと。

追記 ノートルダム清心女子大の授業時間

1・2限 09:00-10:30
3・4限 10:45-12:15
5・6限 12:55-14:25
7・8限 14:40-16:10
9・10限 16:25-17:55

補講を入れる場合は、定められた補講期間か、水7・8限以降と土曜日が望ましいとのこと。

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